QC活動が盛んだった昭和の時代、改善・創意工夫は今も不可欠です。
昭和の時代、製造業を中心にQC活動、QCサークル活動が盛んでした。
ご存じの方も多いと思います。
私もその中にいました(年ですねえ、笑)
アメリカの科学的データに基づく品質管理が源で、
それを日本風にアレンジしたものです。
◆QC活動、QCサークル活動はどんなもの
仕事は、勘と経験と度胸(KKD)でするものではなく、
科学的なデータに基づくことが大切であると教えられました。
【QC7つ道具】
・散布図 ・グラフ ・チェックシート
【5S:整理・整頓・清潔・清掃・躾】
- 不要なものは捨て(整理)
- いつも決まった場所にキチンと物があり(整頓)
- 掃除がされたきれいな現場(清潔、清掃)
工具、部品を探す時間が少なくなり効率が上がります。 - そして規則を守り、上記の維持が大切です。
習慣なるように指導しなければなりません。(躾)
QCサークル活動は自主活動とされていたため、就業時間外に行うもありました。
そのため、労働強化であるとの批判もありました(汗)。
◆改善は創意工夫
現在はQCの名前を聞くことは少なくなりましたが、
「改善・カイゼン・Kaizen」は健在です。
トヨタ式「カイゼン」>は世界でも有名です。
専門書の本が多く出版されています。
改善は、創意工夫するということです。
これは仕事を楽しく、達成感を得ることにつながります。
(つまらない理由は、、、どこにあるのでしょうか?)
【ホリエモンさん(堀江貴文氏)の刑務所での話】
刑務作業で1日50個の紙袋を折るのですが、目標の数に届きません。
どうやったら早く折れるか、毎日工夫して取り組んだ結果、
79個の紙袋を折ることができたそうです。
そして、単純に楽しい、うれしい、そして達成感を感じたそうです。
退屈はしなかったそうです。さすが、すごい、すばらしい!
どんな仕事にも、創意工夫の余地は必ずあります。
指示命令された通りにだけ仕事をしているよりも、
自分で考え、工夫して仕事をすると楽しいのです。
イヤイヤ仕事をしても8時間、楽しんで仕事をしても8時間!
(泣いても一生、笑うても一生!)
◆改善は難しくない
改善は改革・革新・変革ではなく、特別な技術やシステムは必要ありません。
ちょっとした工夫と変更です。
- スーパーやコンビニのレジでお客様から預かった紙幣を磁石で止める
簡単なことですが、お客様とのトラブルを避けることができます。 - すぐにメモが取れるように、
壁掛け電話の横にホワイトボードを置くだけで便利になります。 - 怪我をしないように、
ホワイトボードの角の部分に牛乳パックの隅の部分を切ってテープで貼り付けるだけで安全になります。
不便なこと、苦労したこと、失敗したことがヒントです。
- 「いちいち、都度」やらなければならないことは?
- 「何度も繰り返し」やらなければならないことは?
- 「イライラ」しながらやっていることは?
- 「ハラハラ」しながらやっていることは?
- 「見落としやい」と思いながらやっていることは?
- 「やりづらい」と思いながらやっていることは?
- 「不快」と思いながらやっていることは?
(コミュニケーションも改善できたらすばらしい!)
◆改善を見つける方法
- 止めることができないか?
- 減らすことができないか?
- かえることができないか?
・手順や方法を変える
・材料や部品を代える
・視点を換える
・順番を替える
・初心に返る - 視覚化できないか?
見える(目立つ)ようににできないか - 軽量化できないか?
軽くできないか - 結合化できないか?
くっつけることができないか - 定置化できないか?
位置を決めることができないか - 単純化できないか?
簡単にできないか - 定期化できないか?
期間や時間を決めることができないか
例えば、物を置く位置を決めて(定置化)、
目印を大きくする(視覚化)だけで探す時間が省けます。
要するにどうなればよいのかと、
そもそもの目的を考えることも大切です。
【肉まんのへその話】
肉まんとあんまんを機械で自動で作ろうとしました。
しかし、肉まんの中央のヘソ(盛り上がっている箇所)が上手く作れず困りました。
そもそもヘソの目的は、あんまんと区別することでした。
要するに肉まんとあんまんが区別できればよいのです。
結局、下に敷く台紙の色を変えることなりました。
ちょっとした工夫で大きな成果があります。
不便、不都合、不愉快、不具合、不良、、、、
「不」はチャンスです。(不幸もです)
◆注目して欲しいQC7つ道具(2選)
QC7つ道具は、どんな業種の方にも役に立ちます。
下記の2つは特に注目してください。
(1)パレート図
80:20の法則があります。
上位20%の要素で全体の80%程度を占めることが多いという経験則です。
「上位20%の顧客で売上げの80%を占める」
「上位20%の商品で売上げの80%を占める」
「故障原因の上位20%で80%の故障を説明できる」
パレート図は、これを発見できる手法です。
知らない方は学ぶことをおススメします。役に立ちます。
(2)グラフ
小学校、中学校で習ったグラフ、思い出してください。
数字の羅列を見ても判断することが難しいです。
毎日の売上、グラフにすると傾向が一目でわかります。
大人になってからグラフを書いていますか?
毎週水曜日が売上が高いことが一目で分かります。
そして、徐々に売上が下がっている傾向にあることがわかります。
◆おわりに
仕事=汗+知恵(改善)+心
仕事を離れると忘れがちですが、
日常生活でもあてはまるのではないでしょうか
人生=汗+知恵(改善)+心