温故知新:故きを温ね新しきを知る
(ふるきをたずねあたらしきをしる)
昭和の時代、製造業を中心にQC活動、QCサークル活動が盛んでした。
ご存じの方は少ないかもしれませんね(笑)。
今は業務改善というとシステムだ、ソフトだ、ツールだとなりますが、
人が変わらなければ大きな成果は得られません。
昭和のオススメの遺物を紹介します。
QC7つ道具
特性要因図、パレート図、ヒストグラム、管理図、散布図、グラフ、チェックシート
これが QC7つ道具です。
QC7つ道具は、どんな業種の方にも役に立ちます。
下記の2つは特に注目してください。
(1)パレート図
80:20の法則があります。
上位20%の要素で全体の80%程度を占めることが多いという経験則です。
- 上位20%の顧客で売上げの80%を占める
- 上位20%の商品で売上げの80%を占める
- 故障原因の上位20%で80%の故障を説明できる
パレート図は、これを発見できる手法です。
知らない方は学ぶことをおススメします。役に立ちます。
小学校、中学校で習ったグラフ、思い出してください。
数字の羅列を見ても判断することが難しいです。
毎日の売上、グラフにすると傾向が一目でわかります。
大人になってからグラフを書いていますか?
毎週水曜日が売上が高いことが一目で分かります。
そして、徐々に売上が下がっている傾向にあることがわかります。
パソコンソフトのエクセルで簡単に作れます。
5S:整理・整頓・清潔・清掃・躾
- 不要なものは捨て(整理)
- いつも決まった場所にキチンと物があり(整頓)
- 掃除がされたきれいな職場(清潔、清掃)
物を探す時間が少なくなり効率が上がります。
気分も違います。 - そして規則を守り、上記の維持が大切です。
習慣なるように指導しなければなりません。(躾)
この基本、意外に軽視されているように感じます。
あなたのデスクの周り、整理・整頓・清潔・清掃されていますか?
パソコンのデータは整理整頓されていますか?
そして、いつも維持されていますか?
できない人の机やパソコンを見てください。
改善は創意工夫
「改善・カイゼン・Kaizen」は健在です。
トヨタ式「カイゼン」は、世界でも有名です。
専門書の本が多く出版されています。
トヨタに学ぶ カイゼンのヒント71 (新潮新書) [ 野地 秩嘉 ]
価格: 792 円
ホリエモンさん(堀江貴文氏)の刑務所での話
刑務作業で1日50個の紙袋を折るのですが、目標の数に届きません。
どうやったら早く折れるか、毎日工夫して取り組みます。
そして、79個の紙袋を折ることができました。
単純に楽しい、うれしい、そして達成感を感じたそうです。
だから刑務所では退屈はしなかったと語りました。
さすが、すごい、すばらしい!
(受け止め方次第です)
どんな仕事にも、創意工夫の余地は必ずあります。
指示命令された通りにだけ仕事をしていると楽しくありません。
自分で考え、工夫して仕事をすると楽しいのです。
イヤイヤ仕事をしても8時間、楽しんで仕事をしても8時間!
改善は難しくない
改善は、ちょっとした工夫と変更です。
特別な技術、システム、能力は必要ありません。
- スーパーやコンビニのレジでお客様から預かった紙幣を磁石で止める
簡単なことですが、お客様とのトラブルを避けることができます。 - ホワイトボードの角の部分に牛乳パックの隅の部分を切って貼り付ける
これだけで安全になります。
不便なこと、苦労したこと、失敗したことがヒントです。
- 「いちいち、都度」やらなければならないことは?
- 「何度も繰り返し」やらなければならないことは?
- 「イライラ」しながらやっていることは?
- 「ハラハラ」しながらやっていることは?
- 「見落としやい」と思いながらやっていることは?
- 「やりづらい」と思いながらやっていることは?
- 「不快」と思いながらやっていることは?
不便、不都合、不愉快、不具合、不良、、、、「不」はチャンスです。
改善を見つける方法
- 止めることができないか?
- 減らすことができないか?
- かえることができないか?
・手順や方法を変える
・材料や部品を代える
・視点を換える
・順番を替える
・初心に返る - 視覚化(見える・目立つ)できないか?
- 定置化(位置を決める)できないか?
- 定期化(期間や時間を決める)できないか?
- 単純化、簡単にできないか?
肉まんのへその話
肉まんとあんまんを機械で自動で作ろうとしました。
しかし、肉まんの中央のヘソ(盛り上がっている箇所)が上手く作れず困りました。
そもそもヘソの目的は、あんまんと区別することでした。
要するに肉まんとあんまんが区別できればよいのです。
結局、下に敷く台紙の色を変えることなりました。
要するにどうなればよいのかと、そもそもの目的を考えることも大切です。
おわりに
仕事=汗+知恵(改善)+心
アナログ的な考え方は意外に時代に関係ありません。