仕事の基本は報連相(報告・連絡・相談)と習った人は多いと思います。
でも、しっかりと理解して身に付いている人は意外に少ないものです。
コミュニケーション力はビジネスの大きな影響を与えます。
そして、最初に習うのが報連相(ホウレンソウ)であることが多いものです。
報連相が機能しない原因の多くが、受ける側(上司)にあると以前に書きました。
しかし、報連相をする側が注意すべきことがあります。
報連相とは(おさらい)
- 報告
上司からの指示や命令に対して、部下が経過や結果を知らせることです。
部下から上司へ、あるいは後輩から先輩へ、という流れになります。 - 連絡
事柄・情報を関係者に知らせることです。
そこに自分の意見や憶測を入れないのが基本です。
上司や部下にかかわらず、誰でもが発信側にも受信側にもなります。 - 相談
判断に迷う時や意見を聞いてもらいたい時などに上司や先輩、同僚に参考意見を聞き、アドバイスをもらうことです。困ったときには、相談です。
こんな風になっていませんか?
誰でも理解できますが、いざ実行となるとむずかしいものです。
ベテラン社員の中には、我流が身に付いてしっている方も少なくありません。
もう一度、見直してみてはいかがでしょうか。
多数の書籍が出版されています。
コミュニケーションの学びと共通する点がたくさんあります。
報連相ができる人は、例外なく仕事ができます!
この記事では、陥りやすい4つの注意事項を書きます。
その1: お客様へも報連相
報連相は社内だけで行うものではありません。
お客様に安心、納得、信頼していただくために、報連相は欠かせません。
こんな連絡がお客様から届いたら報連相は不合格です。
- 昨日メールしたのですが届いていますか?
- 見積りをお願いしていますが、どうなっていますか?
- 代替え商品をご提案いただけるとの件、どうなっていますか?
これでは、お客様に安心、納得、信頼していただけません。
お客様にこそ、早く確実な報連相をしてください。
その2:あいまいな言葉を使わない
あいまい語は、人間関係を円滑にする知恵とも言われます。
しかし、受け手によって解釈が異なるので、ビジネスでは使うべきではありません。
だいたい、とても、おおよそ、少し、かなり、ほとんど、、、、
「もう少しで終わります」
伝えた人は1時間後と思っていても、受け取った人は10分後と思うかもしれません。
また、こんな報告を受けたらどう思いますか。
「昨日の訪問では、かなり良い感触を得ました。もう一押しです。
ライバル社も相当頑張っているので油断はできませんが、、、」
疑問がたくさん湧いています。
- かなりとは、どの程度なのか?
- もう一押しとは、何をすればよいのか?
- 具体的には?
- 価格を下げるの?
- ライバル社は何をどう頑張っているのか?
- どこが油断できないのか?
「昨日の訪問では、担当の方から、ライバル社は、価格が安かったが、
内容は御社が一番いい、部長には御社を推薦しておきます、と言われました。
あとは部長の判断です。」と事実ベースで報告すべきです。
その3:結論から先に話す
結論から話してください。
前置きが長くなるのは、こんな心理が働くからです。
- 結果が思わしくなかったときは、その言い訳を言いたい
- 好結果だったときは、手柄を強調したい
たとえば、お客様の反応はどうだったと聞かれたときです。
「それが相手の方はお忙しくて、しかし、何度も頑張ってアプローチしました。
短い時間ですが、ようやく会っていただきました。
そして、30分という短い時間で説明したのですが、、、、」
聞いている方はイライラします。
結果を知りたいのです。だから、結論から話してください。
「30分しか時間をいただけず、興味を持っていただけませんでした。」
その後で、説明し、相談してください。
「先方は多忙で30分しか時間をいただけませんでした。
このような場合は、どう対応すればよかったでしょうか。」
その4:重要性を自分で判断しない
お客様からの電話やメールが入ります。
それが重要かどうかを自分で判断しないでください。
あなたの基準とお客様や上司の基準は違います!
こんなことがありました。
お客様:「先日の商品に〇〇の不具合がありました。理由を教えてください。」
担当者:「ケアレスミスでした。申し訳ありません。」
担当者は、たいした問題ではないと思い、上司に報告をしませんでした。
また、上司に叱られるのも嫌だったのです。
後日、上司にお客様から電話です。
お客様「先日、連絡した不具合の件ですが聞いておられますよね。」
上 司「何のことでしょうか。」
お客様「聞いていない?おたくの会社はどうなっているのですか(怒)!」
部下に確認して、すぐにこちらに来て説明をしてください!」
マザーテレサさんが助走をつけてグーパンチする位の怒りです!
お客様はクレームが伝わっていないことに激怒したのです。
担当者が思った「たいした問題ではない」は、あなたの判断(感想)です。
事実ではありません。クレームがあったことが事実です。
重要な問題かどうかを判断するのは上司です。
報連相が出世の早道?
当り前と思われている報連相、これが正しくできる人は評価されます!
あなたの周りではどうでしょうか?
JTEX(ジェイテックス)が提供する、とてもユニークな通信講座です。
技術系の通信講座を中心に創業以来50年、利用企業数6,000社、受講者数200万人超!。
痒い所に手が届くテキストと添削、180以上の講座を揃えています。
できる人の仕事の進め方のコツから学びます。
著者は、日本報連相センター代表の糸藤 正士氏です。
是非、覗いてください!